<ご注意> ヤマシタでは現在海藻商品の販売をしておりません。
本ページは、奥能登観光などで乾燥物海藻をお買い求めの方に調理方法などの情報をお届けしています。

このページでは,奥能登の海域で採れる海藻について,色々な情報を紹介してまいります。

※海藻の写真や解説は池森貴彦さん提供です。  

 海藻と健康について

病気にならないための食事

「精白しない穀類を主食に,おかずは季節の野菜,海藻類に比重を置き,動物性タンパク質は小さな魚介類を少量」と言うのが,「病気にならない生き方」(サンマーク出版)の新谷弘実氏が提唱する予防医学の中心をなす,正しい食事の重点ポイントです。

海藻でタンパク質が摂れる?

藻類は低カロリーですが,一方でカルシウムやカリウム,ヨウ素,鉄分などの無機質やビタミン類を多く含んでいます。また,意外と認知されていないようですが,海藻には以外にタンパク質成分も多く,のりなどは重量比で約40%がタンパク質ですし、コンブに含まれる鉄分はホウレン草とほぼ同等でカルシウムは牛乳の5倍以上も含まれています。

世界的に日本の食文化に対する人気が高まる中、海藻のこのような特徴が見直されています。海苔などは味も良いためアメリカなどでも人気が出てきているそうです。

もちろん,腸をきれいにしてくれる食物繊維は,海藻には多く含まれていますので,海藻をたくさん採ることは健康にとっては非常に良い事だということが分かります。

 天然物海藻には季節感があります 

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つるも                        
あおさ                        
くろも                        
岩もずく                        
絹もずく                        
岩のり                        
はばのり                        
カヤモノリ                        
わかめ                        
かじめ                        
クロメ                        
あかもく                        
ぎんばさ                        
海ぞうめん                        
天草                        
フサイワズタ                        
かたのり                        
いばらのり                        
えご                        

※ 上表の海藻の中には,入荷の少ないものや,まれにしか入荷しないものも含まれております。

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・乾燥物海藻については海藻文化商品ページへ。
・料理は海藻レシピ集へ。

特徴: ツルモ(写真全体に見える茶色の細いもの)は中空ひも状の海藻です。枝分かれせず,長さは1m以上にもなります。フコイダンを大量に含んでいる海藻です。
 アマモは種子植物で「海草」に分類されます。食用にはしませんが,水をきれいにしたり,稚魚のすみかや産卵場所として欠かせません。

採取時期: 5月〜7月(ツルモ)

採取場所:  ツルモは,波当たりの穏やかな小磯に着生します。直径1cm程の小石や貝殻にも着生します。アマモも写真で分かるように,ツルモと同じような場所の砂地に自生します。

食べ方: 生のツルモはぬめりが強く,ジュンサイの食感ににています。門前や輪島では乾燥物が特産です。好みに応じて,洗って色を落としたものを味噌汁にして食べます。色は洗い落とさず食べたほうがフコイダンが摂れます。

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特徴: 幅数cm,長さ30cmほどになり,鮮やかな緑色です。香りと味も良く,能登に早春を知らせる食材です。

採取時期: 2月〜5月

採取場所:  波当たりの弱い波打ちき際の岩場で,陸からきれいな真水が流れ込む場所に生育します。すぐ近くに砂地がある場所に良く着生しています。

食べ方: 生ものは,熱い味噌汁にパッと放し,熱いうちに頂くと,磯の香りがしてじ〜んと春を感じさせます。 歯ざわりもよいです。 乾燥ものは,乾燥させて,熱いご飯に手で揉んでふりかけ,少し醤油を垂らすと,抜群の風味です。

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特徴: 色はオリーブ色や緑褐色で,高さ30cm程になります。直径1〜3mmの円柱状で主軸から多数枝別れします。特徴的なのは,その表面に長さ1〜2mmの細かい毛がびっしりと生えています。強い粘り気と,コリコリした歯応えがあります。

採取時期: 5月〜6月(加賀方面では2月〜)

採取場所:  外浦の岩礁域で,岩の上やホンダワラ類の上に着生します。門前,輪島の特産品です。

食べ方: フサッと湯通しして酢の物にしたり,生のまま熱い味噌汁に入れて食べます。保存は,塩蔵または冷凍保存します。冷凍保存がお薦めです。

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特徴: 日本海だけに生えている海藻です。太く頑丈そうな枝から,長さ数cm〜20cm程の1本の茎が伸び,その先に縁がギザギザの昆布のような大きな葉がつきます。

採取時期: 1月〜5月

採取場所:  海中の切り立った切り立った岩や防波堤のような垂直な面に好んで着生しますが,危険ですのでお勧めができません。それよりも,早起きをして,浜で「かじめひろい」を,地元のおばちゃんと競ってみるもが楽しいです。

食べ方: フロロタンニンという渋み成分を多く含むため,生で食べてみて,渋みが強いようなら,2時間ほど真水でアク抜きをします。刻んで粕汁を掛けて食べるのが最高です。その他あおさとかき揚げにしたりもします。乾燥物は煮物が最適です。うどんや蕎麦,スパゲティなどの麺類にも相性は良いです。

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特徴: 赤褐色の海藻で,かたまって生えています。平面的に枝分かれしして,高さ20cm程になります。採集したものを真水で洗い天日干し,これを何度も繰り返すと色が抜けて白くなります。白くなったものが寒天(トコロテン)の原料になります。

採取時期: 年中生えていますが,特に夏に繁茂します。

採取場所: 潮通しの良い岩場の漸深帯のほか,港の岸壁や防波堤などの垂直な面にも着生します。

食べ方: 輪島では冬にコタツに入りながら,寒天で作った水ようかんを食べます。夏ではなく,この時期になくてはならないものだといいます。精進料理の「すいぜん」も輪島ではよく食べます。

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特徴: 波当たりの弱い岩場の水深7m位までに生えています。葉はギザギザで,気泡は楕円形,根は小さく鳥の足のような形状(仮盤状と言う)をしています。一般的にほんだわらは群落をつくりますが,ぎんばさは藻場にまばらに生えています。

採取時期: 10月〜5月 (アカモクも含め,1月〜6月は採集禁止なので,打ち上がったものを利用する)

採取場所: 浅いところでは,胴長をはいて鎌で刈り取る方法や,磯に打ち上がった新鮮なもの利用することもできます。ぎんばさは打ちあがると緑色になり,他のホンダワラ類と見分け易いです

食べ方: 湯通ししたものを,酢の物やおひたし,味噌汁の具として食べます。能登では唐辛子味噌和えにしたものを竹のはさみ串に巻きつけて囲炉裏で焼いて食べる方法もあります。その他,豆板醤やキンピラ風にしたり,とろろと和えるのもいけます。

その他: 「ぎんばさ」は,このほかに,神馬藻(じんばそう)と書いて「じんばさ」と呼ばれたり,義経伝説に絡めて,「義経の馬の藻」を詰めて「義馬藻」(ギバサ)などとも呼ばれています。 11月下旬から12月下旬に掛けて,珠洲市の方では縁起物としての,正月用の飾り用のほんだわら干しも定番冬の風景です(ちなみに,このほんだわらは食べられません)。

※ ほんだわらには多くの種類があります。必ずしもホンダワラを全てぎんばさ(ぎばさ)と呼ぶわけではありません。

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特徴: モズクの名前は「藻付く」または「藻好く」に語源があるそうで,ホンダワラ類の一種ヤツマタモクに着生します。細くて滑らかであり,広く流通する沖縄もずくとは食感がまるで違います。

採取時期:  1月〜5月,7月〜9月

採取場所: 春物は,波あたりの穏やかな海域に生えるヤツマタモクに着生します。早春の藻ずくは七尾湾の湾奥で採集され,次第に湾口に移ります。早春物は特に滑らかで珍重されます。夏物は,より多くのホンダワラ類に着生し「土用モズク」と呼ばれます。

食べ方: 新鮮なモズクは湯通しすると鮮やかな緑色に変わり,酢の物や味噌汁の具として美味です。生ものは小分けにして冷凍,塩蔵する場合は風味が落ちるので,早めに使い切ってください。冷やし中華や雑炊に入れるのもいけます。

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特徴: 黒や茶色で多数枝分かれした形状です。転石帯にかたまって生えています。生育状態ではガサガサしていますが,真水で洗ったり,湯通しをすると強い粘り気が出てきます。

採取時期:  6月〜8月(8月過ぎは付着物が多く食用には適しません)

採取場所: 潮通しのよい,頭ぐらいの大きさの転石帯に,大きな群落を作り,推進1m以浅から10m付近まで着生します。

食べ方: 少し渋みがあるので,サッと湯通しして調理します。味噌汁や酢の物に適しています。生のままで,衣を付けて天ぷらにするのも美味しいです。他の海藻が乏しい夏には料理店でよくメニューにのる海藻です。

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特徴: ワカメには幅が広く短い南方系と,幅が狭く長い北方系があります。県内に自生のものは南方系,養殖されているものは北方系です。

採取時期: 2月〜6月

採取場所:  波打ち際から浅い水深に掛けての岩場で,転石など不安定な多年生海藻が着生しないところに好んでします。また,防波堤などでも大きな群落を作ります。

食べ方: どなたもご存知のように,味噌汁や酢の物,サラダなどに広く利用されます。

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特徴: 養殖の海苔に比べると固いですが,風味が強く野生の味がします。

採取時期: 12月〜2月

採取場所:  波当たりの強い岩に着生します。志賀町から珠洲市にかけての岩場にはコンクリートで造成した「ノリ島」がたくさん見られます。冬の波を避けながらの岩のり採りは,奥能登の冬の風物詩です。漁業資源のノリ島では,一般の人は採取できません。

食べ方: 採った生のりをそのまま食べるのは贅沢で美味しいそうです。売られている生ものは澄まし汁にパッと散らして食べたりします。乾燥物には,板ノリにしたものと「ぼたのり」と呼ばれる一つまみずつ干したものが売られています。

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特徴: 笹の葉のような形状で,岩のりにも似ていますが,色は茶色から緑黄色なので,黒っぽいイワノリ類とは区別できます。磯の香りは,イワノリよりも強いです。

採取時期: 12月〜3月

採取場所:  波イワノリと同様に,当たりの強い岩場の波打ち際に着生します。

食べ方: イワノリよりもやや固いですが,磯の香りの強い風味を好む人には,イワノリよりも人気があります。板ノリ上にしたものをそのままあぶって食べたり,揉んでふりかけにしたりします。生のものは,熱い味噌汁に合います。卵とじ,鳥そぼろとハバを甘辛く炒めるのも美味しいです。

岩のりやはばのり,かすかもなどの板ノリは,こんな風に一枚一枚干します(手間のかかる仕事です)

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あかもく−奥能登の海藻

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特徴: 石川県で最も大きくなる海藻で,数ヶ月で長さ10m程に成長します。細く長い茎から枝が出て,柔らかなシダのような葉をつけます。成熟した実は,雌が紡錘形で4cmほど,雄は先細りで細長く8cmほどになります。

採取時期: 1月 〜 5月

採取場所:  波当たりの弱い内湾の水深10m位までに着生します。深いところに生えるため,切れて磯や浜に打ち上がった新鮮なものを採集します。波当たりの強い岩場や浅いところにも着生しますが,どちらもかなり固いので食用にはなりません。

食べ方: 

  • マグロの漬けアカモクとろろ漬け
  • アカモクを山椒,醤油で和えておく。
  • アカモクすり流し: アカモクと絹ごし豆腐のお吸い物。
  • アカモクなめろう風:アカモク,味噌,ネギ,生姜,あじの細切り刺身を和える。
  • アカモクと干し海老のかき揚げ
  • チーズ入りアカモク: ホウレン草,きのこと一緒にパイ風に。

※生ものと乾燥物では、粘り気などの食感が異なります。

容器とふたをセットにしたデリバリー容器各種を販売中です。

奥能登の食文化ご紹介

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